外気がどんどん乾燥してきてますが、それとともにお肌の乾燥、くすみ、
ゴワつきなどが気になる時期でもあります。
では、どうしてお肌は乾燥するのでしょう?
まず、皮膚の仕組みのおさらいですが、皮膚は表皮、真皮、皮下組織の
3層で構成され、最も外側の部分が表皮、皮膚のハリや弾力をつくるのが
真皮、そして脂肪のある皮下組織。ここまでが皮膚と呼ばれています。
特に、表皮は基底層、有棘層(ゆうきょくそう)、顆粒層、透明層、角質層と
呼ばれる5層の表皮細胞からできており、基底層で作られた基底細胞は
定期的に分裂し、次第に外側へと押し上げられて角質細胞になっていき
ます。
これを角化といい、基底細胞の角化の最終目的は『角質層』を作ることです。
20歳代で基底層で作られた細胞が角化するまで約14日で、さらに角化
した細胞(成熟し死んでしまった細胞)が最外部にとどまり古い角質(垢)と
なって剥がれ落ちてしまうまでが約14日。合計で28日前後で表皮の細
胞が生まれ変わるといわれています。
この新陳代謝の流れをターンオーバーと呼んでいます。
これが何らかの要因により上手く行われていないと、角質層が厚くなり、角
質層の水分量が不足します。
角層の水分量が不足するとお肌が乾燥し、粉が吹いて白っぽくなったり、皮
が剥けてしまったり、カサカサしてキメが粗くなってきます。
つまり、ターンオーバーを活性化し『角質層』のうるおい、水分量が保たれて
いれば、お肌は乾燥せず、本来のみずみずしく美しいものになるのです。
「肌がキレイ」というのは、皮膚の一番外側(表面)の角質層の状態を見てい
るのです。
角質層の水分量が「肌の美しさ」を決める大きな要素となるのです。
もちろんその下の層にうるおいがなければ角質層のうるおいは保たれません。
しかし、最近雑誌やTV等でケミカルピーリングなど過度に角層を除去しようと
するケアが取りざたされ、不完全な角質層を持つ女性が増えて、様々な肌
トラブルが引き起こされているようです。
皮膚科やエステ等でも必要以上に角質を除去することでトラブルが発生して
いるそうです。
お顔の角質層は平均約0.03mmととても薄く、角質層の表面だけを上手に
剥がし取り去るというのは至難の業で、角層をとりすぎると『角質層』にうる
おい、水分量が不足し、様々な肌トラブルへつながりやすくなるのはおわか
りいたけると思います。
では、どのようにすれば古い角質を上手く取り去り、角質層の水分量を保ち、
健康でキレイな素肌でいられるのでしょうか?
次回続きをお伝えいたします。
先週のお約束どおり、今週は乾燥肌ニキビ(角質型ニキビ)についてお伝え
いたします。
さて、最近では思春期を過ぎてもニキビに悩む女性が増えています。思春期を
過ぎたニキビを「大人ニキビ」と呼んでいますが、大人ニキビで悩む女性の中
には皮脂分泌の少ない乾性肌の方も多いようです。
いわゆる脂性肌(オイリー肌)のニキビは、何らかの原因で皮脂の分泌が盛ん
になり、皮脂や皮脂の酸化物などお肌の老廃物などが毛穴につまり、外に出
られなくなった皮脂がさらにつまって溜まってしまい、白ニキビを引き起こします。
白ニキビはまだ炎症が起こっていないので、肌と同じ色でぽつんと膨れた感じ
のものですが、これに皮脂を好むアクネ菌などが作用して炎症が起き、赤く腫
れた赤ニキビになり、さらに悪化すると化膿して膿がたまってしまいます。
つまり、いつもならうるおいを保ち、外的刺激からお肌を守ってくれる皮脂が、
何かの原因で過剰に分泌されてできるのが一般的なニキビです。
しかし、最近増えている「大人ニキビ」の場合は少し違います。
大人の場合、思春期に比べて皮脂の分泌そのものが少なくなっているケース
が多いので、毛穴に皮脂が詰まってしまうという事は少ないのかもしれません。
しかし、年齢や乾燥などの要因で新陳代謝(ターンオーバー)が低下し古い角
質がうまくはがれ落ちなくなることで角質層が厚くなり、皮脂腺の出口をせばめ
てしまったり、ふさいでしまったりします。
すると、乾燥肌の方でも皮脂を分泌する能力は基本的に持っているので、皮
脂が毛穴から出られず、中で詰まってしまってニキビになってしまうという事が
あります。
お肌の代謝機能(ターンオーバー)の低下に原因があることが多いのです。
さらに、代謝機能の低下はニキビの原因となるだけではなく、肌のざらつき、
くすみ、シワ、たるみ等を引き起こす原因にもなります。
「大人ニキビ」はごしごし洗っているだけでは、改善されないのです。
つまり、ニキビケアの基本はやさしい洗顔ですが、それに加えて、代謝機能を
活性化するスキンケアが必要なのです。
それは、洗顔後のスキンケア、水分補給を中心とした保湿ケアです。
お肌を清潔に保つことはもちろん大切ですが、お肌にやさしい化粧水で角質に
水分を補給し、うるおいを与えお肌を柔らかくしていくことが、乾燥肌ニキビを
改善する第一歩です。
また、睡眠不足、アンバランスな食生活、様々なストレスなども積み重ねていく
ことでお肌に大きな影響を与えます。お肌に負担をかけないようにやさしくうる
おいを保つスキンケアとともに日常生活も身体とお肌にやさしいものに変えて
いくことが大切ですね。
これから冬になると気になるのが乾燥。
特に夏はオイリーなのに冬乾燥すると感じる方、多いのではないでしょうか?
夏べたつくのに冬乾燥するというのは、「脂は出るけど水分が少ない肌」で
それがひどい方は「乾脂性肌(乾性脂漏)」とも呼ばれ、1年を通じてお肌が
乾燥している肌と言われています。
特に、外気が乾燥してくる上に、エアコンや暖房でさらに室内の湿度が下が
ってくるこれからの時期、ますますお肌は乾燥に傾きます。
お肌が乾燥するとなぜいけないのでしょうか?
それはシワ、シミなど肌トラブルの原因となるだけでなく、お肌の老化を
早めてしまいかねないからです。
お肌の中で一番乾燥しやすく、老化が早いのが顔のお肌。
なぜなら、年中紫外線を浴び、外気にさらされ、さらに長時間の使用でお肌
へ負担となりかねないメイクで覆われているのですから。
さらにお肌が乾燥していてもニキビはできますよ。
これについて詳しくは次週お伝えいたします。
では、冬乾燥するのに夏はべたつくという方が、顔のお肌を美しくそしてイキ
イキ健やかに保つためにはどうすればいいのでしょうか?
それには、ズバリ、『正しい洗顔』、そして『水分と油分のバランスをとる』こと
です。なんと言っても、毎日のスキンケア、これが基本なのです。
乾脂性対策として、まずは正しい洗顔方法を身につけましょう。
顔に汚れがついていると、乾燥肌、オイリー肌、両方の原因になります。
詳しい洗顔法については弊社サイトに掲載されていますのでどうぞご覧くだ
さい。特に洗顔料は純石鹸主成分で保湿剤を配合したつっぱらないような
ものをご利用いただき、泡立てもすすぎもぬるま湯で行い、汚れや洗浄成分
がお肌に残らないようしっかりすすぎましょう。
そして、『水分と油分のバランスをとる』ために洗顔後の水分補給と保湿に
十分気をつけてください。
乾脂性肌状態の方は、水分と油分のバランスが悪いため、お肌を保護をする
天然のベールである皮脂膜がうまく作られない素肌環境になっています。
そのため 皮膚表面を弱酸性に保てなくなり外的刺激に敏感になって様々な
肌トラブルを引き起こしがちに。
お肌に良い水となじみやすいお肌に近い成分を使った化粧水と保湿液で
洗顔後の素肌環境を整えましょう。このとき、オイルを含むのもはおすすめ
できません。
一般的に油性化粧品は、肌表面に人工的な油膜をつくりますが、それが
皮膚表面で酸化し、お肌に負担となりニキビ、くすみ、シミといったトラブル
につながりやすいのです。
また、化粧水をつける際は軽くパッティングを行い、お肌を引き締めると
GOOD!
最近、こめかみからあごにかけてのフェイスラインの大人ニキビについての
ご相談が急激に増えてきています。
ニキビといえば、額や鼻などのTゾーンが思い浮かびますが、フェイスライン
は意外と皮脂の分泌が多く、ニキビができやすい部位になります。
Tゾーン、フェイスライン、どちらにせよスキンケアの見直しと日常生活の改
善が必要です。
ニキビは食生活や睡眠、消化器系の状態、ストレス、化粧品やスキンケア
などいろいろな原因が絡み合い原因となっています。
特にフェイスラインにニキビができやすい場合、ファンデーションや日焼け止め
によってニキビをひどくしているケースがありますのでニキビが改善するまでは
ポイントメイクくらいにしてそれらをなるべく控えることをおすすめします。
日常生活では、シーツや枕についた雑菌によってフェイスラインのニキビに
つながっていることも考えられます。
枕の上に清潔なタオルを敷いて寝る。タオルは毎日交換する。シーツや布団も
襟口をタオル等で保護し、できるだけ毎日交換するなど気をつけてみましょう。
最近は住宅の気密性が高まり、ダニなどが発生しやすくなっています。ダニや
ハウスダストはアレルゲンのひとつで、特にダニは、死骸や糞までもがアレル
ギーの原因となります。
ふとんはこまめに干しましょう。干す際も強くたたかずに表面を軽く手で払って
から取り込みます。強くたたくとダニの死がいやフンなどハウスダストを細かく
砕いてしまって、逆に室内に舞って散りやすくなります。もちろん、丸洗いも
効果的ですね。
また、室内はていねいに掃除し清潔に保ちましょう。また、カーペットはダニの
絶好の住み家。畳やフローリングの方がおすすめです。
食生活では緑黄色野菜や根菜類などを多く取りスナック菓子やインスタント
食品などはなるべく取らないようにして下さい。糖分やアルコールは体内で
中性脂肪に変えられ、摂り過ぎると皮脂の過剰分泌につながりやすいといわ
れていますのでご注意ください。
また、必ずその日の内に就寝し少なくても708時間くらいの睡眠はとりましょ
う。夜更かしすると皮脂が過剰分泌しニキビができやすい環境になります。
その他、ストレスをためない、肌に触らない、肌に刺激を与えないなど注意し
ましょう。
ニキビはぱっと治るということはありません。でき方が徐々に少なくなっている
とうまく改善しているといえます。日常生活にも気をつけ、根気強くケアを続け
ましょう。
ニキビは表面だけ治しても根本から治さないといつまでも繰り返してしまいます。
日常生活にも気をつけトラブルが改善しやすい身体をつくっていきながら、ス
キンケアでも洗顔を中心にとにかくお肌に負担をかけないようにしてお肌の
自然治癒力を高めるよう、やさしいケアを心がけましょう。
最近シミが増えてきて・・・という方、いらっしゃいませんか?
「シミが突然増えてきて・・・」という方が多いですが、シミは突然できたの
ではありません。紫外線や今までのケアなどによるダメージが蓄積され、
シミができやすい素地を知らず知らずに作っていたのです。
そのようにして敏感になっているお肌が紫外線やホルモンなどの影響を
受け、それがきっかけでシミ・ソバカスができるのです。特に紫外線はお
肌の奥まで届いてしっかり細胞にキズをつけ、シミを引き起こします。
では、紫外線を浴びると、なぜシミができるのでしょうか?
シミの原因となるメラニン色素は、細胞の一番大切な部分である核の上に
傘をさすような形で存在します。
メラニン色素は紫外線を吸収する性質があり、紫外線を浴びるとメラニン細
胞で作られ、大切な核が紫外線で傷つかないように働きます。
日焼けでお肌が黒くなるのは、紫外線がそれ以上体内に入り込むのを防ぐ
ための防御反応で、自分の身体を守っているのです。
こうして生み出され役割を終えたメラニン色素は、新陳代謝とともに表皮の
上のほうへと押し出され、最後は古い角質といっしょに垢となって剥がれ
落ちるのが普通です。
ところが、いつまでもメラニン細胞がメラニン色素を作り続けていたり、メラニン
色素が真皮にまでもぐりこんで、そこに居座る(色素沈着をおこしてしまう)こと
があります。それが“シミ”です。
また、そのメラニン細胞(メラノサイト)は私たちの身体の中のどこでも一定に
分布しているわけではありません。嫌なことに顔に多く、胸や腹部はその
分布が少ないことがわかっています。
このように紫外線ダメージをそのまま放っておくと、濃くなった肌色やシミ・
ソバカスを定着させてしまうことにもなりかねません。さらに、ダメージが残る
ことでお肌の老化も進んで悪循環を生じます。
シミを残さないためには、お肌の生まれかわりとともにシミを排出することが
大切です。
秋冬でも晴れた日の日中の紫外線は強いですよね。秋冬でも日中の紫外
線量は日焼けさせるのに十分な量があることがわかっています。
特に夏秋の紫外線で黒ずんで厚みを増したお肌の角質は洗顔でやさしく取り
除き、洗顔後のケアをしっかり行い、お肌の新陳代謝(ターンオーバー)を早め
ましょう。
また、黒ずんだ角質が取れ、角質層が均一に薄くなってくると、美容液の
浸透性も高まり、美白ケアの効果も上がります。
特に冬になる前の10月011月、この時期は集中的に新陳代謝を活性化する
ケアに取り組みましょう。
同時に乾燥し始める時期なので、ミストタイプのローションやオイルフリーの保
湿剤でしっかりお肌のうるおいを保ちお肌本来の機能をアップさせておきましょう。