表皮の一番外質の角質層にはいくつかの働きがあり、中でも重要なのが、
「バリア機能」といって、外部の刺激から肌を守る働きです。私たちの肌は日
頃、気温の変化や空気の乾燥、ダニやハウスダスト、雑菌など、さまざまな刺
激にさらされているわけですが、皮膚の一番外側を覆っている角質層が、それ
らの刺激をブロックしてくれているのです。このバリア機能が低下すると、外
部の刺激が皮膚に侵入しやすくなり、肌のトラブルの原因となってしまいます。
角質層のバリア機能で、重要な役割を果たしているのが「セラミド」という物
質です。このセラミドは、角質層の細胞と細胞のすき間を埋めている脂質で、
外部の刺激が角質層内部に侵入するのを防ぐと同時に角質層の水分を保持して
うるおいを保つ働きをしています。健康な肌にはセラミドがすき間のない構造
を作っているのですが、最近の研究結果で、敏感肌ではつねにこのセラミドが
不足してすき間が空いてしまっていることがわかっています。このため、敏感
肌の方はたいていの場合、乾燥した状態にあるのです。
肌のツッパリ感は、乾燥しているという一つのサインです。気をつけなければ
いけないのは、洗顔によって肌が乾燥している場合、必要以上にうるおいが流
出し、乾く程度で角質層が収縮している可能性があるのです。こうなると肌の
角質層が硬くなり、小じわも出来やすくなりますのでご注意ください。また、
熱いお湯は潤いを奪いがちですからぬるま湯か水でやさしく洗うようにしま
しょう。
乾燥している冬は特に、洗顔したらすぐに保湿のお手入れをするのがコツです。
いざ保湿ということで、乳液やクリームといった油分を与えるのと思っていま
せんか?たっぶりと与えるべきなのは水分です。肌のスベスベ感をもたらす油
分は動物性であれ植物性であれシミやくすみの原因となり、紫外線に当たると
酸化して老化の原因ともなるので、肌にとって良いと言えないのです。
無添加のローションでしっかりと水分を補い、コラーゲンエッセンスでガード
すればうるおいを保つ事が出来ます。
最近テレビで、タレントが手で頬をこすりながら「こんなにでてきた」といっ
て、皮のかすのようなものを映しているコマーシャルを見たことがある方もい
らっしゃると思います。
ピーリングは英語でpeelingと書き、peelは「皮をむく、0の皮をはぐ」といっ
た意味の動詞です。つまりピーリングは「皮をはぐこと」という意味です。
肌の表皮(角質)の厚い方?ならいいのですが、ほとんどの日本人には向きま
せん。
なぜなら、
日本人の肌の角質層の厚さは欧米人より、薄くデリケートにできているからで
す。さらに、角質のキメも欧米人よりも細かくできています。
わかりやすくいうと、例えば、木の表皮を想像してください。欧米人の肌はざ
らざらした厚い表皮そのものですが、日本人の肌はカンナがけしたつるつるの
木肌の状態なのです。今、欧米型の化粧品やスキンケア法が日本に輸入されて
トラブルが多くなっているのも、本来の肌質の違いが大きな要素としてあげら
れるのです。
洗顔でも、強く洗うと必要な角質までこすり落としてしまうので、肌を傷めて
しまいます。フェイスブラシなどのように摩擦を生じるような洗顔法は、健康
な肌であってもおすすめできません。まして、角質層が人一倍ももろくなって
いる敏感肌の方の場合、絶対に禁物なのです。
ゴシゴシと肌をこするようにしないと、汚れが落ちないと感じている方がいま
すが、なで洗いでも汚れは充分に落ちます。
ここで洗顔の方法と注意点についてまとめましょう。
(1)細かな泡ができるよう洗顔料を充分に泡立ます。
(注意)1洗顔料の顆粒が残らないように
2弱アルカリの石鹸成分の洗顔料を使いましょう。 (なぜ弱アルカリ?って方はここを見てください)
(2)泡で包み込むようにして油っぽくなりがちなTゾーンから洗い始め中心
から外へ筋肉の流れにそうように洗うのが基本です。
(注意)1ごしごし洗いは禁物です。
2泡を転がすように、桃をさわるような気持ちで。
(3)すすぎに使うお湯は、人肌くらいのぬるま湯が理想的です。(32℃か
ら34℃)お湯が熱すぎると毛穴が開きすぎ必要以上に皮脂をとりすぎ
たり、シワの原因を作ったりします。また、冷たい水だと、毛穴が収縮
してしまい汚れが落ちにくくなり、洗顔料が皮膚に残ってしまう可能性
があります。
(注意)1ごしごしのすすぎはいけません。
2洗顔料が残らないように充分すすぎを行って下さい。もうい
いと思っても後1回の気持ちで。
(4)最後にタオルで押さえるように水気をとります。
(注意)1ごしごしこすらないように。
(5)洗顔はこれで終わりです。肌は無防備な状態になっています。すぐに
弱酸性のローションで潤いを与えましょう。
健康な素肌づくりの基本は、上手な洗顔です。頑張って下さい。ただし、洗顔は1日に2回までにしましょう。
お肌の曲がり角っていったい何歳だかご存知ですか?
二十五歳?三十歳?いえいえとんでもない。肌の新陳代謝が
最も活発なピークは、なんと二十歳なのです。
鏡を見て、まだまだ若いと思っていても、表皮の奥の細胞では
とっくに衰えが始まっています。
二十歳を過ぎると、細胞の新陳代謝はどんどん鈍り始め、
皮脂膜の形成や皮膚の各種機能が低下していきます。
ごく当たり前に肌が作り出している天然クリームの量が、
どんどん減少してしまうわけです。この減少していく皮脂膜や
機能低下を補うために、また様々な外敵から肌を守るためにも、
日頃のお手入れが必要なのです。
私たちの真皮の70%を構成するのはコラーゲンですが、
実は赤ちゃんの肌では溶性繊維であり、老化した肌では
不溶性繊維だということが分かっています。
要するにどの赤ちゃんの肌もピチピチしてキレイなのは、
コラーゲンが溶性でみずみずしい為なのです。
老化の流れを止めて健康なハリと弾力のある肌を保つには
溶性のコラーゲンを補うよりほかにないわけです。
実はこの赤ちゃんの肌と同じ溶性のコラーゲンが、豚の
皮膚コラーゲンと同一成分であることが分かっています。
したがって、純粋に豚コラーゲンの原液を100%使った
エッセンスにより肌の結合組織の再生を促す効果が
期待できると考えられます。
お肌が弱酸性だから洗顔料も弱酸性で・・・・。というのは誤解です。弱酸性の洗顔料では汚れをしっかりと落しきれず、洗浄成分がお肌の表面に残ってしまうのです。これでは、かえって様々なトラブルに発展してしまうことになりかねません。
最近、市販されている洗顔料は弱酸性のものが増えていますが、これは欧米の化粧品メーカーの考え方で、洗顔料の泡立ち具合に原因があるのです。
皆さんもご存知のように欧米では日本と違い水が硬水で、アルカリ成分の洗顔料は泡立ちにくいという弱点があります。
しかし、日本の水道は軟水ですから、アルカリ性でもよく反応し、洗顔料の泡立ちは大変良いということになるのです。
本来、洗顔はメイクや老廃物をきれいに取り除くという、美肌を作るための一番の基本なのですから、汚れの落ちにくい弱酸性の洗顔料を使っていては、肌に負担をかけるばかりなのです。
人の身体は弱酸性だから、肌につけるものも弱酸性のもので、アルカリ成分は肌の敵!だと思っていませんか?
日本人の大好きな温泉水だってアルカリ性です。
?美人湯?といって美肌を作る効能があるくらいなのですから、アルカリ性と言っても刺激の少ない弱アルカリ性の純石けんや洗顔料を使って、汚れを完全に洗い流すことが大切です。