皮膚の汚れは大きく次の2つに分類されます。
(1)皮膚から出る汚れ: 垢(古い角質) /皮脂 /汗
(2)外部からつく汚れ: ほこりやごみ /油性化粧品
上の汚れの中で、落ちにくいのは「皮脂」と「油性化粧品」です。
この汚れは水だけでは十分に落とせません。
そこで、洗顔料が必要になります。
ここで、よくあるのが弱酸性の洗顔フォーム。
お肌は弱酸性だから弱酸性フォームで洗った方が良い、と
単純に思っていませんか?
お肌が弱酸性という理由が洗顔料を弱酸性にする根拠になって
いるようですが、洗顔後は充分すすいで洗浄成分がお肌に残っ
てはいけません。
しかし、弱酸性洗顔料は水和性がよく、PH緩衝がないので
すすぎがおろそかになってもわからないことが多く、お肌に
残ることが多いのです。洗顔後のしっとり感は洗浄料が充分
落ちていないためだともいわれています。
このようになるとシミ・ニキビ・くすみなどの原因になりかねま
せん。
弱酸性の洗顔料は欧米の化粧品メーカーの考え方で、
洗顔料の泡立ち具合に起因します。
ヨーロッパ方面に行かれた方はよくご存じだと思いますが、
欧米は日本と違い硬水のところが多く、硬水の場合、金属
石鹸ができやすいため、泡立ちが悪くなり洗浄力がなくなり
石鹸としての役割が果たせなくなります。
その硬水による泡立ち不足を補うために合成石鹸(洗剤)が
できているのです。(これは様々なホームページで紹介されて
います)
しかし、日本の水道は軟水ですから、アルカリ性でもよく
反応し洗顔料の泡立ちは大変よく、汚れ落ちもいいのです。
また、皮膚にはホメオスタシスといって、常に一定の状態に
保とうとする特質があり、わざわざ弱酸性のものを使わなく
ても皮膚自身の力で自然に弱酸性に戻るようになっています。
お肌は弱酸性だからといって弱酸性のものを使う必要は
ないのです。
ただ、皮脂をとりすぎることがありますのでその場合は、洗顔料
の泡をのせる時間を15秒くらいに短くしたり、保湿成分を含んで
いる洗顔料を選ぶのも方法です。