20代と40代の肌。
一般的にひと目でわかる、その違いは何でしょう?
それは、“くすみ”です。
年齢によるお肌の衰えを直感的に感じる原因として、くすみがあります。
単純にくすみ、くすみとよく耳にする言葉ですが、“くすみ”とは、いったい
どういう変化をいうのでしょうか?
皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層で構成されていますが、年齢とともに
素肌が輝きを失い、なんとなくくすんで見えるようになるには、真皮にある
「胚芽細胞」という表皮をつくる細胞の存在が大きく関わっています。
胚芽細胞は、真皮の上にびっしりと並んでいます。ちなみにメラニン細胞も
同じところにあって、胚芽細胞と一緒に並んでいます。
表皮の下のほうでは、胚芽細胞が細胞分裂を繰り返し、新しい細胞が
生まれ、古い細胞は次第に上へ上へと押し上げられます。この間に
細胞は角化し、皮膚を守る丈夫な細胞に変化します。
こうして皮膚表面を保護するために変化した細胞が集まって角質となり、
外部の刺激からお肌を守るバリア機能を果たし、最後は垢となって
はがれ落ちていきます。
このように新しい細胞が生まれ、垢となってはがれ落ちていく期間を
“ターンオーバー”と呼んでいます。
ターンオーバー、すなわち表皮細胞が入れ替わるのは、普通28日間
かかることがわかっています。しかし、加齢とともに胚芽細胞の活動力が
失われ、28日周期だったターンオーバーもやがて35日、40日となって
いきます。
同じ表皮でも、若いときは28日前にできた細胞だったのが、年齢を重ねる
と、35日、40日も前のものになっていき、古い細胞が皮膚の表面に長い
あいだとどまるためさえない色の皮膚になるのです。
くすみ対策として、お肌に負担ををかけない優しいケアでお肌の環境を整え、
皮膚代謝機能を高め、お肌本来の力を引き出しくことが大切です。
さらに、葉もの野菜には皮膚細胞が生まれたり成長したりするにも欠かせ
ない葉酸(ビタミンB群)が多く含まれ、ターンオーバーを促進する成分として
ノリやカツオなど海産物に多く含まれるビタミンB12があります。
お肌の老化をできるだけ遅らせ、キレイな素肌を保つには、このような食品を
多く摂る食生活も有効と言えます。