前回のマガジンで美容液の最大の目的は保湿ということをお伝えいたしました。
私たちのお肌がしっとりうるおいを保っているのは、お肌がしっかり水分を
保っているからですが、お肌には本来、必要な水分を自分で保とうとする力
があります。
皮ふ表面の表皮の内部にはNMF(ナチュラルモイスチュアライジングファク
ター)と呼ばれる天然保湿成分や、セラミドと呼ばれる細胞間脂質などが存在
し、皮膚表面の水分を保持する役目を果たしています。
さらに皮脂膜というお肌がつくる自然のベールがあります。これは、汗と皮脂
が自然に混ざりあってできたもので、NMFやセラミドなどと相乗効果を発揮
し、お肌をしっとりと保ちます。
ただ、これらのはたらきは、環境の変化で乱れたり年齢とともに弱まりますの
で、美溶液でより保湿力を高め、みずみずしさを保たせるのです。
以上については前回お伝えしたとおりですが、美容液にはもう1つ大切な目的
があります。何でしょう?
それは、“化粧のノリ”をよくすることです。
美容液はお肌をっしっとりさせ、化粧のノリをよくします。
お肌をしっとりさせるには必ずしもオイルは必要ではありません。
ノンオイルの美容液はお肌に負担が少なく、お肌をしっとりさせて化粧のノリ
がよくなります。
特に、Tゾーンはだれもが脂っこいと思いますが、化粧下地としてノンオイル
の美容液を使うとTゾーンの化粧崩れが少なくなりますよ。
残念ですが、化粧下地には専用の下地クリームがいいと思い込んでいる方が
まだかなりいらっしゃるようです。
お肌にいろんなことをするとかえって負担です。
お肌にとってスキンケアはできるだけシンプルであることが基本です。
美容液はその点、シンプルで2つの大きな目的があってうまく活用するといい
ですね。
また、下地クリームだけでなく、「いろんな効果のある美容液を使って、乳液
やクリームもつけてお肌の老化を防いでます。」といって、せっせと必要でな
い化粧品をつけている方がいらっしゃいますよね。
必要とするものを与えないのはよくないですが、必要としないものまでお肌に
与えるとかえってお肌に負担となるだけです。逆に老化を早めてしまう結果に
なりますよ。
たとえば、化粧水と美容液だけでお肌の環境がじゅうぶん整っているのに、
その上に、別の美容液や乳液、クリームを与えると、油分が多くなり、ニキビ
などトラブルにつながり、その結果お肌が敏感になり老化が早まります。
このように、老化を恐れて何年後かのことを気にして必要でないものまでお肌
に与えると、トラブルが起こり老化が早まることがあっても老化を遅らせるこ
とはありません。
何も難しいことをした方がいいといっているのではありません。
単純に、今足りないものを今おぎなうというシンプルケアをすることが結果的
にお肌の老化防止になっているのです。
何年後かのことを気にして、必要でないものをつけるのはやめましょう。
お肌にとって大切なのは今なのです!今足りないものを今おぎないましょう!
知らず知らずのうちにお肌にとってよくない環境作りをしているという方がな
いように・・・